お正月は石巻に帰省して、仮設住宅で暮らす家族とゆっくりと語り合ってきました!
津波で流されてしまった家の跡地のこと、数年後に移り住むだろう代替地のこと、そして12月に行われた選挙のこと……。
石巻がある宮城5区の投票率は52.86%
市町村別で見ると、石巻市は宮城県で最も低い50.85%
http://http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1112/20121217_16.htm
復興政策のためにも、民意をくみ取って欲しい被災地で投票率が過去最低という数字。
父に聞きたかったのは、これってどうなの?という理由でした。
すると意外な答え。
「わだしらはまだ車があっからいいのっさ。んでも、足がなくて投票所さ行げね人も多がったがらでね」
通常選挙は、住民票の住所をもとにわり振られた場所で投票が行われるもの。
しかし、抽選によって決められた仮設住宅で暮らす人にとっては、自分が行くべき投票所が、必ずしも徒歩ではいけない、遠い場所になってしまった人も多かったんじゃないかと…そう父は言うのです。
仮設住宅が期間限定の仮の住まいである以上、住所も“仮”という意識。うちもそうですが、震災前の住所から変更せずにいる、というのは、仮設で暮らす人の普通の感覚なんじゃないかと思うのです。
そんなこんなで、今回の選挙で行くべき投票所も、今住む場所から約4km(道のりは約6km)離れた震災前の住所の近くでした。
仮設住宅(石巻総合運動公園)から投票所(本草園会館)への道のり:
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震災以降、不便なことはたくさんああるのに選挙まで…と、正直思ってしまいました。
他の地域はどうだったのかを調べてみると、
気仙沼のように、期日前投票の期間に仮設住宅近くで投票ができた地域もあったようですね。
石巻の復興を心から願う人たちが、少しでも暮らしやすくなることを考えていきたい。
そう思う、新しい年の始まりでした。